きゃらべん⒅12月25日(土)
霊が見えない霊能力者FINAL前編→ https://room.4kai.net/?p=2281
の続き
たまえさんは、木屋良さんにここに居ては危ないから逃げてと伝えます。霊的な状況が全く分かっていない木屋良さんは自分は大丈夫とたまえさんに言います。それよりも、浦見さんと喧嘩をしているのではないかとたまえさんを心配します。一方で、久能さんはじわじわと供養を進めていっています。
久能さんの供養による影響が浦見さんに届きます。悪霊を癒す波長ですが、その程度の癒しでは浦見さんの積年の恨みを解消することは出来ないようです。
浦見「今更遅いよ。この程度でボクの意志は変わらない」
浦見さん(-75)よりも霊能数の低いたまえさん(-65)は浦見さんの現段階の思いを確認することが精いっぱいでした。焦るなか、木屋良さんが2人いることに気が付きます。肉体の木屋良さんと霊体の木屋良さんが離れているのを初めて目にした瞬間でした。木屋良さんはトランス状態だけではなく、幽体離脱もしていたのです。
くーちゃん「太郎があの男性に操られているみたい」
くーちゃんの言葉に木屋良さんは浦見さんと話しをしてみたいという感覚が芽生えます。おだんご頭の女性(たまえさん)も困っているのを目にしている事で放っておくことができません。木屋良さんは、浦見さんに話しかけます。
木屋良「彼女が困っているし、太郎くんも変だからやめた方がいいのではない?」
ここで質問です。
木屋良さんは(56)、浦見さんは(-75)。圧倒的に浦見さんの方が霊能数が高いのですが、ここにくーちゃん(-30)の霊能数が木屋良さんの霊能数と合わさります。人間の霊能数は思いが一致することで善霊悪霊に関係なく、一時的に能力を合算することができます。このことは、人間に供えられた特徴であり能力です。
くーちゃんと合算された霊能数では、浦見さんも木屋良さんに対抗できなくなっています。そこで、浦見さんはたまえさんに助けを求めました。
浦見さん「たまえさん、同じ悪霊ならば手伝ってください」
浦見さんにそう言われ、たまえさんは悩みます。そもそも、成仏できずに悪霊になろうと決めたのは自分と同じように苦しい思いをして亡くなる人や、苦しい生き方を強いられている人を助けたい思いからでした。自分なりに沢山の人を助けたつもりでした。しかし、目の前の木屋良さん1人いまは助けることが出来ません。それどころか、思わぬ事故に遭遇させようとしている。同じ悪霊として浦見さんの思いも理解できる。
しかし木屋良さんに出会い、悪霊としての自分までをも癒してくれる人間の「良さ」に人間時代ではもう体感することも出来なかった癒しに触れ、悪霊としての自分に揺らぎが出てきていたことも認めざるを得なくなっていたのです。浦見さんに自分の作業を手伝ってと迫られてはじめて追い込まれ、たまえさんがたどり着いた思いとは
「この温かさに触れられる場所を選びたい」
という事でした。たまえさんは、浦見さんを手伝わず木屋良さんと久能さんを助ける方向を選んだのです。その瞬間、霊体の木屋良さんが消えました。
霊体の木屋良さんが肉体に戻り、木屋良さんはうたた寝から目を覚ましました。久能さんが少しずつ供養を進めていたため、供養は最後のお焚き上げだけになっていました。二人は庭に出てお経などを燃やす準備をはじめました。
その頃、木屋良さんと久能さんたちを助けると心に決めたたまえさんが、くーちゃんに皆を助けようとけしかけます。しかし、自分よりも霊能数の高い霊たちから人間をどう守ったらよいのか全く分からないでいます。
困っていると、近くでたまえさんに話しかける声がします。木屋良さんの守護霊です。木屋良さんの守護霊は死神と対峙しながらたまえさんに上から降りてきているパイプのようなもの(コード)に触れるように促します。
守護霊によると、たまえさんの意志が善霊界の波長を求め出したといいます。たまえさんは意味が全く分かりませんが、自分が木屋良さんと久能さんを助けたいことに繋がるのだろうと木屋良さんの守護霊の指示に従うことにしました。
そしてもう一つ、守護霊は伝えます。たまえさんが成仏できる状況になった為、そのコードに触れる事が出来ますがコードを抜け切り善霊界へ入ってしまうと、現在のたまえさんの霊能数では人間界に作用することが出来なくなるためコードに触れたギリギリで吸い込まれないようにいったん踏ん張るようにという事でした。たまえさんはコードを見上げました。思うほど高い位置ではありませんが、コードに触れるということを意識した瞬間、体がふと宙を舞いコントロールを失いました。
くーちゃんはその様子を見ていますが、何も出来ることがありません。ただ心配そうに眺めているだけです。たまえさんは、コードに吸い込まれないように踏ん張ろうとあがきますが、体は宙を舞うばかりでとどまり方が分かりません。木屋良さんの守護霊が踏ん張り方を伝えます。
「助けたい人を全力で思って!!」
体が言うことを利かないなか、「思う」という作業はとても大変でした。しかし、たまえさんは一心におばあちゃんの事を思いました。がんばって自分自身の全てがおばあちゃんの思いで満ちるほどにおばあちゃんを思いました。守護霊の「もっと強く!!」という言葉で、更に強く、大きく、鮮明におばあちゃんの事に意識を集中しました。それはまさに全身全霊でした。
すべての時間とタイミングとメンバーの作用により、一瞬一瞬の物事は全部違ってきます。現時点でのこれらすべての思いと行動の一寸先に出た答えとはたまえさんの思いと供養の効果が最大限に引き出されたことへと繋がります。
一寸先に起こった事とは、太郎さんに憑依していたはずの浦見さんがコードの入り口で踏ん張っているたまえさんの隣に姿を移していた事でした。もちろんこの事は、浦見さんの意志ではありません。たまえさんのおばあちゃんを助けたい思いと久能家の関係霊を供養し焚き上げている瞬間が合致した奇跡が起こした結果です。
善霊界へ向かうコードのたもとで浦見さんは、悲しそうにしています。浦見さんの思いとは裏腹にまもなく成仏をする体勢になってしまっているためです。
また、同じころ守護霊と死神のにらみ合いにも変化の瞬間を迎えました。死神が守護霊たちを分断する断点を見つけそこに亀裂を生じさせました。
亀裂により割かれた守護霊の能力はもともとの(800)と(400)に戻りました。一度バラバラになると合算することは出来ず-1200の死神には2体とも歯が立ちません。
この隙に、守護霊は成仏しかけている浦見さんを引き戻します。浦見さんは間一髪のところで成仏から逃れることが出来ました。しかし、一瞬でも善霊界のコードに触れたため浦見さんの霊能数は不安定になり浦見さん自身が安定した力が出せなくなっていました。よって、死神の助言により今回は退散することとなりました。
浦見さんとともに成仏できると一瞬でも思ったたまえさんにとっては、とても残念な結果となりました。しかし、現時点での危機から木屋良さんを救えたことは、何物にも代えがたい癒しとなりました。
死神たちが退散すると同時に守護霊たちもコードから善霊界に戻っていきました。もちろん、たまえさんも一緒です。
たまえさんは、やっと力を抜いて善霊界へと上がっていくことが出来ました。たまえさんは人間界を離れる瞬間
「おばあちゃん、元気でね」
最後まで木屋良さんのことを思って消えていきました。
目には見えない霊たちの動きが終わると、その結果は人間界に作用します。お焚き上げを終えた木屋良さんと久能さんが後ろを振り返ると包丁を持って立っている太郎さんがいました。二人とも驚いて太郎さんに声をかけます。すると太郎さんは、ふと我にかえりました。
太郎さん曰く、キッチンで羊羹を切って二人に持っていこうとしたら間違えて包丁の方を持ってきてしまったとのことでした。(実際には浦見さんが先ほどまでの憑依で太郎さんをコントロールしていましたね)
太郎さんの言葉に久能さんはよくあることだよと相槌を打ちました。この後は、皆で羊羹を食べながら久能さんの奥さんの話しや供養のあれこれを話しました。
さて、木屋良さんの霊能数はどうなったのでしょうか。未だにまったく霊の見えない木屋良さんですが、霊能数99になれたのでしょうか?
先程の、たまえさんがコードのたもとで踏ん張っていた時の状況をもう少し細かく見てみましょう。たまえさんの霊能数は(-65)でしたが、コードに触れたことで(+99)という霊能数を体験します。(+99)を体験したのは直接的にはたまえさんですが、(+99)の霊能数を使って、浦見さんの憑依を解き木屋良さんは助かりました。すなわち、木屋良さんはこの瞬間に(+99)という能力を無意識ですが体感したのです。
脳が判断する顕在意識では、(+99)という波長の経験は無いに等しい
しかし、無意識である木屋良さんの霊体は(+99)という波長を知ってしまいます。
一度、高い霊能数を知ってしまうと私たちの本体である霊体は、その数値に追いつこうとする。その数値に追いつくために様々な経験をさせられます。これらを繰り返し木屋良さんは(+99)を満たす霊能数を手に入れることになります。
ここまでで、霊の見えない霊能力者の項目は終了です。霊能数のタテ伸びを説明したいがための一つのストーリーではありましたが、皆さまいかが感じられましたでしょうか。
- 沢山のことを勉強させて頂いてまた、復習が必要だと思いました。来年もよろしくお願い致致します
- 今日も有難うございました。100になるのはどういう事なのかと思っていたけれど、難しかったけど勉強になりました。
- おーっと、物語として感動しました。浦見さんがどんなことがあってこのようになってしまったのか知りたいです。
- 木屋良さんがどうやって99の霊能数を獲得するのかと思っていましたが、思ってもいない方法でしたのでびっくりしました。
- 改めて勉強したいなと思いました。分かるようで分からない、分からないようでわかるような複雑な内容だった。
- 質問「きーちゃんが居眠りをして霊界に行った時、あれは幽体離脱をして行ったのでしょうか?」A「はい、今回は完全なトランス状態で幽体離脱をしている状態を設定しています」。やはり霊の世界はこちらでは思いもよらない回転の仕方をしているので、改めて復習したいと思います。来年もよろしくお願いいたします。
- 皆さんと一緒に勉強会が出来て充実した時間を過ごすことが出来ました。有難うございました。