伽羅

地上神界 自然神⑥-お稲荷さん-

2023/5/23㈯

今日のテーマは私たち人間に最も身近なお稲荷さんについてです

キツネが(^^など聞いた事があります。ーあまり良いイメージではないようですね(^^;

小学生のころ、先生が粘土で作ったキツネの置物で怖い思いをしたことがある。友人と教室でコックリさんをしている時にキツネの置物の首がグルっと回って何度もこちらを見たので皆で逃げた。ーそれは怖い思いをされましたね(^^;

キツネと言われているが、眷属としての大きな役割があるのではないか

お稲荷さんは商売繁盛のご利益があるので、皆よくお願いをしますが皆があまりにもお願いばかりするのを見て、それと引き換えに何かあるのではないかというおキツネさんのイメージがある

ご利益は衣食住に関わることや、そのための商売繁盛までたくさん有ります

お稲荷さんといえば

  • 正一位の幟
  • キツネの像
  • 朱色の鳥居

印象の強いこの3つからお稲荷さんを見ていきましょう

正一位しょういちいと読みます

位階(ここでは神階)における最高位のことを表します

お稲荷さんは神様の中でも天皇から最高の位を貰った神様です

神様の方が人間よりも先(天孫降臨以前)に存在し偉いはずですが、人間レベルの位を貰う必要があるのかという疑問につきましては、皆さまそれぞれの見解にお任せ致します。今の時代における一般的な解釈をひとまず述べて参ります。稲荷神が正一位となられた経緯は以下です

また、お稲荷さんは仏教系としても有名な所があります

豊川稲荷(愛知、曹洞宗)

最上稲荷(岡山、日蓮宗)

このように、神仏習合となった由来に皆さまご存じの空海(弘法大使)の関わりがあった事をご存じでしょうか

次に、お稲荷さんといえばキツネの像ですが

じつは

お稲荷さんは稲荷神キツネ神に分かれています

稲荷神のイメージは以下の様です

宇迦之御魂大神うかのみたまのおおかみと読みます

稲荷神とは宇迦之御魂大神であり、キツネの姿をしている眷属(けんぞく)は神様のお使いに過ぎません

キツネを見るとおいなりさん!という意識が働くのは、キツネが稲荷神のお使いだからという一面を持っているからと言えます

ところが、キツネ姿の眷属はそのままでも「神様」という役割を果たしているという一面もあります

以下は佐賀の祐徳稲荷にあるお話です

これを以って、キツネ姿の眷属(白狐)は命婦神(ミョウブノオオカミ)と呼ばれます

命婦の位とは、従五位下という事で正一位の使者としても十分なご身分であらせられますね

そして最後に、朱色の鳥居です

以下をご覧くださいませ

何千本と並び立つ朱色の鳥居は明治時代以降に始まったものです

この絵は江戸時代に描かれたものです。鳥居は20本ほどしかありませんね

鳥居の部分のみフォーカスします

朱色を採用した理由は腐敗化を抑えるためであると言われています(朱に含まれる丹がその役割です)

上記まで、一般的にイメージされているお稲荷さんについて説明してまいりました

さて、きゃらべんに於きましては一般的な内容だけでは終われません

ここからは、伽羅がこの目で見たお稲荷さんについてお伝えします

どちらかと言うと、命婦神に近いと言えます。理由はその姿が伽羅にキツネをイメージさせたからです

キツネのイメージとはこのような感じです

キツネのイメージはこの通りですが、見える部分とは↓↓↓この部分のみです

もう一回り大きくします

そうして、色はほとんど有りません↓↓↓↓

色素は薄く透明で、素早いので肉眼でたまたま捉えることはかなり難しいです。しかし、知っていると知らないとでは見ようとするポイントの定め方が違うと思われますので、発見したらラッキーですね

お稲荷さんについてまとめ

伽羅の見た姿をベースに考察しますと宇迦之御魂大神と命婦神のどちらでもあり、どちらでもないという見解となります。皆の求めるご利益に対して一生懸命働いている事に違いはないからです。ただ、人々の生活ないし生死に大きく関わる食物の神様は昔から、人間たちにとても大事にされてきた神様であり、その存在を多くの人たちが立派に見えるよう脚色し後世に残してきたと思われます。食は生き物にとって基本です。私たちを生かす神様を敬う気持ちを忘れないように、先人たちの知恵を途絶えさせないよう伝えていけたらと思います

参加者様の感想

お稲荷さんのことは、自分自身が課題があってやっている事なので今後どのようにしたらいいのか考える土台にしたくて勉強会に参加しました。

ー少しは役に立つ内容はありましたか?

はい。祐徳稲荷さんも伏見稲荷さんも、豊川稲荷さんも行ったことがあって、伏見稲荷と祐徳稲荷の違いが分かったのですごく勉強になりました。

ーご祭神としての違いはないのですが、祐徳稲荷や伏見稲荷の中に命婦神のお社もきちんと存在するという事が伝わりましたら幸いです。

お稲荷さんが正一位や従五位下などの位を貰ったというのを知って、去年の鎌倉殿の十三人で北条政子が位をもらって喜んでいるシーンがあって、神さまもそういう位を貰うということは嬉しいのかなぁと思いました。そうなると、神様に位を与えるということは天皇の方が上ということなのかなぁと思いました。

質問ですが、お稲荷さんという眷属とキツネの関係ってどういうことなのですか?

ーキツネの形の稲荷神を実際に見たことはないので、本当のキツネの姿の神様が行き来しているという感覚はないです。しっぽだけの部分の動きしか見たことがないのでそれをキツネと表すのならば関係性は同一と言えると思います。古神道の頃(仏教が日本に入ってくる以前)から、五穀豊穣を願う人々の前には害獣というものが居ました。穀物を食べてしまうネズミもその一例です。キツネはネズミなどの害獣を食べてくれることから、穀物を守ってくれるというイメージが昔からあったようです。五穀豊穣の神として祀られるというのはそのような事柄からであると聞いています。もしくは、古い人間たちは、伽羅の見たようなシッポの部分の自然霊を見て、キツネを想像したのかもしれません。

稲荷神が二つに分かれていることはすごく勉強になりました。

油揚げをあげておけばいいとか、キツネが怖いとかそういうイメージしかなかったものが、それだけではなかったという事がぼんやりと分かりました。

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