伽羅

お盆がなくなる(-3-)

人間界でのお盆については前述したとおりですが、それでは実際故人はどう思っているのでしょうか。先ず、お盆になると各々の家に戻るということがあるかないかということですが、答えは『あったりなかったり』です。どういうことかと言いますと、故人個人で違うからです。お盆のしきたりでいうところの、自宅に戻ってくるご先祖の霊というのは、せいぜい亡くなって50年くらいまでの方です。自分がこの世に存在していた頃の家がそのまま在るとか、伴侶が現世にいるとか、子どもがいるとか、親がいるとか、孫がいるとか、自分の写真がデカデカと飾ってあるとか、何がしか生きていた頃の雰囲気を感じ取られる場合に来てくれます。

ここで大切なことを言います。現世をいつまでもウロウロしている霊というのは、基本的には成仏していないということです。お墓にお迎えに行って、迎え火までして、お仏壇にお食事も用意しているのだから、わざわざ冥途から長い道のりを戻ってきてくれたのだと思わされてきたというのが、現在周知されているものです。本当に成仏した霊というのは、そのままの姿で戻ってくることはありません。成仏したらまったく会えなくなるというのが殆どで、その中で徳の高いご先祖だけが『守護霊』というタイプの霊になります。ただし、徳があれば即行守護霊になれるわけではなく、守護するために必要な能力をあちらの世界で学びます。その修行をひととおり終えるのに、人間界の時間で30年は最低かかります。そうなると子孫の誰かに守護霊としてつけるので、家に戻るという言い方が通用するかもしれませんが、この場合人間についているので一時的な帰宅ではなく、ずっといるということになります。ですので『お盆だから』戻ってきたというのも当てはまらないのです。守護霊についてはまた改めて第三世界の項目に別途で追加したいと思います。

それではお盆に大切に扱われている霊の正体を次のページで記してまいります。

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