伽羅

なぜ霊能力者に本物がいないのか(-1-)

霊的能力者の方すみません。唐突に失礼なタイトルであることは自覚いたしております。それ故に申し開きさせて頂きたく以後つづけます。

一般的に知られる霊的能力者の定義とは以下のようなことかと思われます。

・何も言っていないのに相談者の家族構成が分かる、会ってもいない人の容姿や性格や嗜好が分かる、未来がみえる、過去がみえる、前世がみえる、来世がみえる、さがしモノを探し当てる

・亡くなった方を特定してあの世でどうしているのかを知らせる、呼び出して生きていた頃のように話しをする

・相談者に憑いている霊について説明をし祓う、または成仏させる、縁切りをする、その後のアドバイスをする

などが代表的かと思われます。

上記のタイトルからこのような方たちは、実はみんなニセモノなのですよ

というくだりを待ち構えている方もいらっしゃるかと思います。残念ながら皆さんニセモノではないのです。けれども、正真正銘のホンモノとも言い難いのです。なぜならば、霊的能力者によって見えるチャンネルと出来る事が違うからです。

ある人は1つのチャンネルしか見られません。けれども、2つのチャンネルを同時に見る事が出来る人もいます。しかも、1つのチャンネルしか見られないといっても、見ている視点がどこなのかによって見えるものも異なります。わたしたちが見る事の出来るテレビを例に挙げますと、出演者を見ているのか、クイズの内容に集中しているのか、バックで流れる音楽に聞き耳を立てているのか、スタジオに居る人ではなくVTRに映る一般人を見ているのか、画面に表示されるテロップを見ているのか、セットを映すカメラを見ているのか…現世のテレビチャンネル一つとってもこれだけ沢山の情報をわたしたちは長年の慣れによって自動的に処理できるようになりましたが、あちらの世界はもっと雑然とした情報がただならぬ量で流れています。その一つさえもを体系的に話しの出来る状態まで引き出して説明するというのはかなりの能力を要します。

よって、たいていの霊的能力者は「ある程度のある事までは分かるけれど、他の霊能力者の言うあんな事までは分からない」と、自信をなくし口を開かなくなったかたも少なくないと思います。と申しますか、そんな方ばかりだと思います。恐らくは、現在、霊的能力を主体とした稼業をなさっている方も見えない部分の不安をいつの間にか自分で色を塗って麻痺させていらしゃるのではないでしょうか。

いえいえ、霊的哲学はたくさんの書物や先人の書き残したモノによって体系化され殆ど分かるようになっていますよ。と仰る方もいるかもしれません。構いません、それらを信じそれに従事することもそれ相応の能力であるといえます。間違いはありません。ここでお話しすることは、生きている人間から見聞きしたことではありません。全ては、霊とよばれる目には見えない存在、神といわれる目には見えない存在。その方たちのお話しで構成して参ります。よって、人間の都合で作り上げた世界は存在しませんのでご理解のほどよろしくお願い致します。そうして、上記しましたお話しは人間目線で見た場合のものですので霊的目線に移してお話ししたいと思います。

実際のところ霊的能力者とは何でしょうか。根本は『霊の世界はあるのだ』ということが感覚的に判る人のことではないでしょうか。上記したような能力が発揮できて初めて霊的能力者としての信憑性があるという見方そのものが生きた人間が勝手に決めた霊的能力者の定義なのです。見えなくても聞こえなくても、霊の存在について信じないでいられない人は既に霊的能力者です。もっと言いましたら、霊など存在しないそんなものはないしその世界も存在しないという人でさえ霊的能力者であると言っても過言ではないでしょう。なぜなら、霊体を持たない人間などこの世には存在しないからです。霊的能力者を担ぎ上げて当たる当たらない、ウソか本当かなどとやってる事自体が間違いなのです。今まで私たち人間が教えられてきた霊的能力者は時代に合わせて様々な形で霊界から霊について見せてもらってきました。ところが人類が誕生し、これだけの時間が経過したにもかかわらず人間と霊との距離は近くなるどころか、どんどん離れていったのです。産業が進むと霊の存在を忘れてしまった人たちで世界が満ちてしまいました。霊界の選んだ人間に霊が力を貸し、本当の事を示せば示すほど選ばれた人間は不気味がられ、執拗に叩かれ、利用され、幸せに生きるという事から遠い生活を強いられました。霊界の霊たちはそのことをとても悲しみました。そのことでしばらく突出した能力を示す人間を表に出さずにいました。

しかし、現在霊界を含むこの世界はそのような事を言っていられない時代に突入したのです。霊の愛する人間たちを守るために霊たちは本気で霊界のことを知ってほしいと思っているのです。一人ひとりの心の中に確たる霊の存在と繋がることがこの世界を救うことに繋がるからに他なりません。

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